リオオリンピック閉会式のAR(拡張現実)技術②|ロケーションベースについて

前回の記事では拡張現実の世界について、リオオリンピック閉会式時の東京オリンピック紹介技術をさらっと述べました。ここから少しマニアックな方向へと舵を切っていきますね。

ARにはロケーションベースとビジョンベースの大きく2つに分けられる

Part1後半で、AR技術には2016年現地点で大きく2つの手法があると述べました。

    ロケーションベース
    ビジョンベース

今回の記事では、これらについて少し掘り下げていきます。

まずはロケーションベースという方法から。

ロケーションベースとは、名前からして何となく想像が付くと思いますが、“位置情報”を用いたARの方法です。GPSから得た位置情報に、他情報を追加することができる技術です。車のカーナビにはGPSが付いていますよね。カーナビにリアルタイムで表示される映像に対して、リアルタイムの映像に矢印などで指示を与える画面が表示されれば、それはロケーションベースのARと言ってもいいでしょう。

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パイオニア カロッツェリア:http://pioneer.jp/carrozzeria/system_up/navi/nd-hud10/
関連動画:https://youtu.be/6L8CqxLsM2o

参考例を挙げますと、パイオニアが販売しているカロッツェリアです。車や技術が好きな方は既にご存知かと思いますが、知らなかった方には近未来過ぎてちょっと衝撃なのではないでしょうか。

これ、車のフロントウィンドウの先の風景に対し、ドライブに必要な情報を重ねて表示してくれる技術です。

フロントウィンドウにリアルタイムで指示を出してくれるので、従来のようにカーナビを見ながら運転して、注意しながら運転しつつも間違えた方向に進んでしまう、ということが減りそうですね。実はもう販売されています

皆さんの車にもAR技術を導入することが出来る時代になったのです。ケータイアプリでいうと、以前流行した「セカイカメラ」が有名ですよね。これもロケーションベースのARを使っています。

このロケーションベースのAR技術は、後述するビジョンベースのAR技術と比べて、比較的容易に開発することが可能です。メリットとしては、GPSや加速度センサ、磁気センサなど既にじゃんじゃん使われている(成熟している?) 技術の組み合わせで実現することができる、言わばアイデア勝負のところがあります。GPS精度の問題等、もちろん欠点もありますが。

ロケーションベースARアプリケーションを自作することは可能!

では、どのような方法でAR技術を作っているのでしょうか?

まさか、位置からガシガシとプログラミングして…という途方もない作業を強いられるのか??

と思われているかも知れませんが、プログラミングに対する基礎的な知識のある方は、この手のオープンソースのライブラリ(フリーもあり)が多数存在していますので、そちらを使われるのが良いかと思います。

有名どころでいうと、ウィキチュード(Wikitude:https://wikitude.grapecity.com/)でしょうか。有償ですが、ロケーションベースのARやビジョンベースのARの両方に対応しており、機能も豊富です。基本的にはJavaScript APIが推奨されていますが、HTML5やCSSといったWeb標準のクロスプラットフォーム開発ができます。便利ですね。

ウィキチュードに限らずですが、ロケーションベースのARを開発するに当たって、絶対的に役立つ情報サイトがあります。

なんと、素晴らしいことに、国土交通省が出しているGISホームページからダウンロードすることができるんです。

しかも、都道府県単位、市区町村単位というめちゃ細かい単位で。まだWeb APIが出来ていないことが残念ではありますが便利といえるでしょう。

探せば色々なサイトから情報をダウンロードできる!

国土交通省一参照情報ダウンロードURL: http://nlftp.mlit.go.jp/isj/

その他にも、

駅データ.jp

駅データ.jpは、”日本”の鉄道駅の情報、すなわち駅データを配布するサイトです。これ、法人・個人問わず、しかも商用・非商用すら問わずに利用できちゃいます。なんて親切なんでしょう。

自治体オープンデータサイト

リンク切れのところが見受けられますが、使う方の目的先がリンク切れになっていないことを祈ります。

その他にも探せば色々とダウンロードできるサイトがあるはずです。

ぜひ探してみましょう!

肝心なWeb APIの配布サイトって知っていますか?そう。皆さんがかなり重宝しているであろう、ぐるなびや駅すぱあとさんです。

ぐるなび WebService

言わずと知れた、ぐるなび様のWebサービスの一つです。利用ルールが設けられていますが、アイデア次第で社会に対し面白いアイデアを提供できそうですね!

駅すぱあとWebサービス

 こちらも言わずと知れた、出発地―目的地の最適ルートを示してくれる有名なアプリですね。なんと、Webサービスの一つで、Web API配布しています。

YOLP 場所情報API

これは指定された緯度経度付近の主要ランドマーク名やエリア名などを返すAPIです。「六本木、東京ミッドタウン、外苑東通り」など人がコミュニケーションの中でその場所を表現する際によく使う情報を返します。

次回、はビジョンベースのARについてまとめていきます!

※前回の記事はこちらからどうぞ:リオオリンピック閉会式のAR(拡張現実)技術を紹介

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