[考える]色鉛筆が12色なのはなぜか

色鉛筆といえば、だいたい何色で売られていますか?

この質問に対して、多くの人はこう答えるでしょう。

12色」

正解です。色鉛筆は12色がベースですが、なんで12色なのか考えたことのある人って少ないのではないでしょうか。

色の構成としては、

黒色、茶色、肌色、橙色、赤色、ピンク色、黄色、黄緑色、緑色、青色、紫色、水色の12がほとんどですよね。

以前は白色が入りましたがリストラされ、新たに肌色が新入りとして加わりましたが、そもそもこの12色がベースとなっている理由なんて考えたこともないのではないでしょうか。

その理由に定義はありません。

しかしながら、考えられる理由として2つあります。

(ここからは筆者の独断と偏見で回答しますので、正解ではありませんので要注意です。)

⑴ 文具は1ダース構成、つまり121ダースとする単位で売られていることが多い

⑵ マンセル色標等の分類法で10色相に区分されるため

⑴ について。

そもそもダース(;dozen;打)とは個数の単位で、12個の組を表します。語源のdozenは英語ですが、元々は古フランス語でdouzaineから来ています。しかも、およそ12個という曖昧さを残したままの意味で成り立っています。現代はきっちり12個です。こちら、離散的な個数に対しのみ使用されるため、長さなどには使用されません。1ダースくらいの長さでカットして!とか言いませんよね。

また、ダースは12進法の名残であるという考えもあります。

ここで重要なのは言葉の歴史を辿るとフランスに辿り着く、ということです。フランスといえば芸術ですよね。昔から、12という数字は2、3、4、6で割り切れる便利な数字であったため、日常生活に応用しやすく12進法が用いられていました。フランスでは20進法がメインですが、このように12進法も用いられていたのです。それが現在になっても残っています。

12進法自体は起源を辿ると、古代エジプトが数字の起源と言われています。古代エジプトでは現在のようにパソコンもなければ工学部が用いるような難しい数式もありませんでした。そのため、昼夜、星と月の関係から12進法が生まれ、最も馴染み深く残っている進法の一つなのです。

一方、

There are dozens of cats in my room. (部屋にめっちゃたくさんネコちゃんがいる)

というように、今でも感覚的に「たくさん」という漠然とした意味合いで表現に用いられます。

つまり、1ダースで売る=たくさん入っている=お得な構成ですよ

という意味が近いということで文具業界では無意識かつ一般的に浸透しているのかもしれません。

⑵ の理由について。

利用頻度が多いことが理由である、というのが一番わかりやすいので統計的なデータがあればよかったのですが、残念ながら見つかりませんでした。しかしながら、黒色、茶色、肌色、橙色、赤色、ピンク色、黄色、黄緑色、緑色、青色、紫色、水色の計12色があれば、目の前の景色を細かくは表現できなくても何となく似せて描くことは可能です。

この12色の構成について、マンセル色標というのを考えてみました。

図参照:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/d/d1/MunsellColorCircle.png

この式標は世界的なレベルで最も普及しているもので、1905年アメリカの美術教育者で画家でもあったアルバート・マンセルによって考案されたカラーオーダーシステムです。色の三属性(色相、明度、彩度)によって物体色を表示する典型的な表色体系です。実は日本の規格JISにも対応しています。(JIS規格に対応しているから、という理由が最もなのかもしれませんね。)

図を見ていただければわかると思いますが、補色の関係で成り立ち、構成されています。

プロの方であればグラデーションを必要とするため、12色構成の色鉛筆などとても使い物になりませんが、ギリギリのラインで、最低限のお絵かきでは満足できるものになるでしょう。10色の主要色素から外れるものの、黒、茶色、肌色、ピンク色(20色相に含まれる)以外の8色は10色相に含まれるため、ベースとしている色はマンセル式標における超基本の10色相をベースにしているのかもしれません。

勝手にまとめますと、日本で売られている色鉛筆の12色構成の理由は、

・ダースという考え

・マンセル色標を参考にしている

・よく使われる黒、肌色、茶色を足している白はリストラ

で決められているのかもしれません。

参考資料も少なく、モヤモヤした記述になって質の悪い記事になってしまいましたが、歴史にも触れていますので、ちょっと参考、という程度でお読みください。