地球上最強の生物 クマムシの秘密と最強の理由

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地球上最強の生物とは誰なのでしょうか。

レスリングの吉田選手は「霊長類最強」というキャッチネームが付けられていますが、霊長類最強は実際にはゴリラだと思います。(←そこまじめに答えちゃだめですね)

実は、地球上最強と謳われる生物って、頑張れば目で確認できるほど小さい生き物なのです。力が強い、猛毒を持っているというわけではありません。猛毒生物で知られるキングコブラやサソリ、タランチュラ、キノコ。彼らも非常にヤバい生物で知られています。ワニやライオン、サメも力強さやどう猛さで言えば頂点に立つでしょう。しかし、総じて彼らはマイナス温度の環境や150度くらいの火山の近く、そして酸素の無い宇宙空間や真空の環境下で生きていけるでしょうか。生きられるはずがありません。世界の中には、実はそんな過酷すぎる=生物が生きていけるはずが無いと思われる環境の中でも生きていけるやつが存在します。その名も「クマムシ」です。

最強生物クマムシ

%e3%82%af%e3%83%9e%e3%83%a0%e3%82%b7クマムシと聞くと、どんな昆虫なのかと想像しますが、画的にはサイと熊が合体したような姿をしています。名前の由来は、熊が歩いているしぐさににているため、クマムシと命名されたようです。クマムシはなぜここまで過酷な環境で生きていけるのか、現在、科学者の間で興味深く研究が行われています。

クマムシのスペックを紹介

それでは、簡単にクマムシがどれくらいすごい生物なのか、簡単にプロフィールを紹介します。

1:足は8脚!のろのろ歩きます。

2:赤道直下の熱帯から北極の極寒地、さらには海底、高山、温泉の中でも発見されています。現在、分かっている種類だけでも1000種類くらいいます。

3:宇宙空間でも10日間くらい生きていける。

4:絶対零度=マイナス273度に近い温度環境でも生きていける。凍っても、解凍すれば復活する。

5:150度くらいの高温でも生きていける。

6:75000気圧(人差し指に75トンの力が加わるレベル)でも生きていける。

7:人間が浴びれば即死レベルの放射線を当てても、なんとも無い。具体的には、ヒトの致死線量は500レントゲン、クマムシは570,000レントゲン。

8:乾燥して乾眠状態になっても、水を与えれば復活する。つまり、砂漠にいて他の生物が乾燥して死んでしまっても、クマムシだけは水を与えれば復活する(条件あり)。

9:通常では考えられないほどの外来DNAを持っている。

いかがですか?こんな生物も地球上に存在するんです。しかも、案外どこにでもいます。ある意味ターミネーターよりも凄いかもしれません。

現在、最先端科学の世界では、クマムシが最強すぎる理由について解明が進んでいます。現地点でその最たる理由としては、スペック9の「通常では考えられないほどの外来DNAを持っている」ことにあります。

クマムシのDNAが異常なほどの耐性を生み出している。

dna-163466_640イギリスの科学者による研究発表では、人間は報告済みの17個の遺伝子が水平伝播によって獲得され、未報告のヒトゲノムにおいては128個の外来遺伝子が特定されたとあります。大半の動物は外来DNAを1%に満たないほどの数ですが、クマムシに関しては全遺伝子情報を解読すると外来DNAを17.5%も持っているという驚きの事実が発表されています。数にすると約6000の外来遺伝子を持っています。

クマムシの研究を行っているアメリカのノースカロライナ大学によると、クマムシのDNAは自身が過酷な環境に置かれた場合、DNAは細かく断片化されますが、例えば乾燥した状態から水分を与えて復活した際、断片化したDNAが修復されると同時に外来DNAが取り込まれ、異なる生命体から伝播される遺伝子のパッチワークが形成されるとの研究成果が出されています。クマムシの外来遺伝子のほとんどは菌類など、常に過酷な環境で数十億年もの間生存を続けているもののDNAが多いとの報告がだされており、それらの外来遺伝子を多く取り入れた結果、あらゆる過酷な環境でも生きていけるような生物へと進化したと考えられています。

 分子細胞生物学の世界では、外来遺伝子を取り込む研究も行われていますが、どの生物にもこのような進化が可能かというと決してそうではないでしょう(もしかしたら、遠い未来で遺伝子操作が発達し、最強の人間が誕生するかもしれませんが)。クマムシという異常な遺伝子をもつ生物こそなせる業なのかもしれません。不思議な生物ですが、なんだか夢がありますね!